あなたは老後30年を見据えた人生プランが計画できていますか?

人生100年時代の到来で、老後の時間が長くなりました。ゆとりある老後生活を送るためには、今まで以上に将来を見据えた人生プランを計画する必要があります。収入と支出のバランスは大丈夫でしょうか。貯蓄は十二分に確保されていますか。

最新の家計調査(貯蓄・負債編)に基づき、高齢者夫婦無職世帯の状況をみてみましょう。

まず、高齢者夫婦無職世帯とは、夫が65歳以上、妻は60歳以上をいいます。日本人の平均寿命は男性が81.09歳、女性は87.26歳(2018年、厚生労働省)ですから、20年程度は老後として過ごすことになります。もっとも平均寿命は0歳時の平均余命なので、老後のライフプランを具体的に考えるにあたり、65歳まで生きた方の平均寿命に注目する必要があります。男性は84.57歳、女性は89.43歳となります。

 

充実した老後を送るために、いくらかかるのか。

高齢夫婦無職世帯の月間収支は、公的年金給付を中心とした実収入が月22万円強、消費支出を中心とした実支出が月27万円弱で、差額は月4.1万円強となります。

世帯主が75歳以上だと実収入と実支出との差額は月-2.8万円強になります。

これらの差額について、貯蓄を切り崩しながらゆとりある生活を過ごしていくことが求められています。

高齢者貯蓄残高

 

充実した生活を送るために、いくら必要なのか。

総務省の家計調査(2018年)によると、平均値は2284万円ですが、貯蓄保有世帯の中央値を見ると1515万円まで下がります。

先述したそれぞれの世帯の支出と貯蓄額とを照らし合わせ、現在の平均的なシニアが

現在の平均的貯蓄で、今の平均的な生活を何年続けられるのかを計算してみましょう。

高齢世帯(2人以上)の貯蓄現在高の中央値1515万円で計算すると、1515万円÷(月4.1万円×12か月)⇒30.1年程度生活が可能となります。そうすると、夫は95歳以上、妻は90歳以上までの生活を続けることができそうです。

シニア世帯貯蓄分布

 

充実した生活を送るために、どのように補うべきなのか。

シミュレーションでは老後破産もなく、不自由なくゆとりのある老後生活が過ごせるとのことでした。

もっとも、ゆとりのある生活やゆとりのある生活が送れないと考えられる場合には、何をすべきなのでしょうか。

世帯主が65歳以上の高齢労働者世帯の収支は月平均で8万円以上の黒字となります。69歳までの勤労を前提とすると、収支が変わらないのならば70歳以降も5年+48.4年⇒53年以上の生活持続が可能です。つまり老後の生活を考える上では、貯蓄に着目するのはもちろんですが、いかに健康で長く勤労できるかが重要なのです。勤労はちょっとという場合には、

将来を見据えた資産運用というのも外すことはできないように思えます。

 

充実した人生を送るために・・・

今回は、家計調査からゆとりのある老後生活を送るためについてご紹介しました。ゆとりある老後生活といっても皆様が考える生活そのものは十二分と異なるでしょう。さらに今回の試算結果は、家計調査における今のシニアの平均値や中央値を前提としたものであるため相当幅を持ってみる必要があると思います。あなたが思うゆとりある生活とはなにか、そしてその為に何をすべきなのか、一度時間を設け考えて頂きたいと思っています。

 

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