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iPS細胞の実用化に弾み
他人のiPS細胞で病気の進行を防ぐのに「安全」と確認
理化学研究所などは、備蓄した他人のiPS細胞から育てた網膜の細胞を目の難病患者に移植する臨床研究の経過を発表し、5人に移植し1年たった段階での経過は良好で、安全だと確認しました。
理研などが臨床研究に着手した目の難病「加齢黄斑変性」は、治験が始まったパーキンソン病と並んで、iPSの臨床応用で、世界をリードできるとの期待が集まっています。加齢黄斑変性は国内患者が約70万人に上り、治療には異常な血管が成長するのを防ぐ薬などが使われるが、効きにくい人もいます。加齢黄斑変性は根治が難しい病気の一つです。
2022年度の実用化を目指して
今回の臨床研究は同じ病気の患者が対象で、理研と神戸市立医療センター中央市民病院、神戸市立神戸アイセンター病院、大阪大学、京都大学が協力し実施しました。17年3月以降に順次、京大で備蓄している他人のiPS細胞から育てた網膜細胞を移植し研究を行っているものです。研究チームと連携する製薬会社などの企業では国の承認を目指した臨床試験(治験)を準備中で、2022年度の実用化を目指しているとのことです。
理研などは2014年に、失明を招くこともある加齢黄斑変性の患者に、患者本人から作ったiPS細胞を活用し、世界初の移植手術を臨床研究として実施しました。1人当たりの費用を大幅に削減できることから、あらかじめ安全性を確かめた他人のiPS細胞を使えば、必要なときにすぐに使える利点もあることなどもあり今回の研究をしています。
研究チームは「(今回の研究では)視力が悪化するのを防げた点で有効だ」と評価しています。今後は新たな臨床研究などでどのようなタイプの患者で特に効果が高いかなども探る考えです。
再生医療の切り札
様々な細胞に成長できるiPS細胞は、再生医療の切り札とされ、国内では治療が難しいパーキンソン病や脊髄損傷、心臓や角膜の病気などでも臨床応用に向け動き出しています。
病気が治るようになると、より豊かで文化的な生活ができることができるようになるので、より充分な老後への備えが必要となってくるでしょう。老後破産しないような資産づくりを今から考えることになっていくでしょう。