賃上げアップの影に隠れて会社員が負担する保険料が増加し続ける

現金と年金

賃上げの効果を4割近く圧縮した「隠れ増税・社会保険料」

賃上げの影で「隠れた増税」がすすんでいました。それは「社会保険料の負担」です。
これまで消費税8%から10%に税率を引き上げるのに、2度延期したのと比べれば気づきにくいというのがあったのでしょう。

経団連の報告によりますと、2017年度の社会保険料負担は会社員1人あたり平均で年間77万5754円で、2013年度に比べて5万8,690円増えていました。もちろん、この間の賃上げはされており、給与の伸びは約16万円でした。保険料のアップで賃上げの効果を4割近く圧縮されているのがわかります。

議論などがされないまま保険料率が上がっている現実

会社員が負担する社会保険料は給与から天引きされ、給与が銀行口座に振り込まれる現代、給料明細のチェックのほかに健保組合からの情報などもアンテナを張っておかないと、保険料がどれくらい上がったかは分かりにくいものです。議論などがされないまま保険料率が上がっていっているのは検討の余地があるでしょう。

人口増加

各健保組合自体の体力も限界に近い

その一方で、各健保組合自体の体力も限界に近いことも事実だ。健保組合の2019年度の健康保険料率は9.2%程度の見込で、75歳以上の後期高齢者の医療制度が始まった影響で、12年連続の上昇が続ているのです。その原因は、高齢者の医療費を賄うための「拠出金負担」が総額で3.4兆円に達するため、この金額が重いためです。この「3.4兆円」とは、会社員から集めた保険料の約4割超が向かう金額なのです。

近年、健保組合の解散がある

さらに、現在、300超の健保組合が国所管の全国健康保険協会(協会けんぽ)の保険料率(平均10%)を上回り、健保組合の存続の利点が少ない「健保組合解散予備軍」となっています。最近では、18年度には人材派遣健保などが保険料の上昇が限界に達したとして、解散したということなどをみても企業の健保組合自体も限界寸前なのです。

今後の見通しとして2022年度以降、団塊の世代が75歳以上になり始める健康保険料はさらに上がり、会社員が払う保険料が増加するでしょう。政府は能力に応じた負担を掲げ、比較的所得の高い会社員の保険料負担を増やすことで保険システムを守ってきました。介護保険で段階導入する「総報酬割」はこうした政策の一環です。しかしながら、このままのシステムではいずれ限界は訪れる可能性は非常に高いと思われます。

社会保障制度の給付と負担の見直しが不可欠か

現在、1割になっている後期高齢者の病院の窓口負担や抑制策が十分に機能していない年金など抜本的な給付と負担の見直しが社会保障制度を持続していくためには避けられず、社会保障制度の給付と負担の見直しが不可欠になってくるでしょう。

「老後を健康に過ごす」ということも今からしたほうがいいかもしれません

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