- Home
- マイナス金利を味方につけ、効果的に活用
- 不動産投資とレバレッジ効果|イールドギャップの大きさが成功の鍵
不動産投資とレバレッジ効果|イールドギャップの大きさが成功の鍵
今回のコラムでは、不動産投資の『イールドギャップ』という考え方についてご説明いたします。
利回りと借り入れ金利の差がイールドギャップ
国内・外国問わずJリート(不動産投資信託)が3%後半の利回りで収益を出せる秘訣は、低金利で融資を受けられる環境があるからです。今の運用利回りでも、10年物国債の利回りが低いことによって収益を出すことができます。投資の実質利回りから、投資リスクが最も低いと思われる金利である10年物国債金利との差がイールドギャップです。
不動産投資においては、イールドギャップは投資物件の利回りと金融機関からの借り入れ金利の差になります。
なので実際に不動産を取引する際に注意していただききたいのはどれだけ表面利回りが高く魅力的でも、借入金利が高ければイールドギャップに差はないという事です。
また利回りが高い分オーナー様が背負うリスクは高くなります。イールドギャップと言うのは下の様な図になります。
イールドギャップ=投資物件の利回りー不動産投資ローンの金利
上の図のように利回りが5%の場合、2%の調達金利で融資を受けられれば、イールドギャップは3%ということになります。一般的には、イールドギャップの目安は計算上「2%以上」だと言われており、イールドギャップが2%より低い場合、投資対象として適していないと言えるでしょう。1つの目安・指標として覚えておいてください。
このイールドギャップを投資の戦略として活用し、頭金を入れて残りを融資によって賄い、現金だけで購入するより高い費用対効果を実現することを、レバレッジ効果を活用した不動産投資と言います。
言わば判断材料に一つして考えるイールドギャップを良くするためには「不動産投資は金融機関との共同事業である」という認識を持つ必要があります。
もう一つ不動産投資の利回りは2種類ございます。
表面利回りと実質利回りの違いにも注意して考えましょう。計算式は下記になります。
表面利回り=年間家賃収入÷不動産価格
実質利回り=(年間家賃収入-経費(管理費・修繕積立金等)÷不動産価格
2種類がございます。
表面利回りは経費が入っていない分、利回りが高く見えますがその分オーナー様の専門性が求められます。
経費をいかにコストを下げれるように対応するのかが求められてきます。購入後に利回りを維持するための専門性が必要です。
その反対に実質利回りは最初からある程度の経費が入っている為、比較的に初心者におすすめされる不動産投資になります。
最近では、ご自身でネットで検索をして調べられている方には、わかっている方が多いかと存じますが実際には返済額や借入期間を計算に組み込む場合もございます。
今や低金利が続く時代では融資条件が良いのでレバレッジを活用できるフルローンで始められる方も多くございます。
この様な方のイールドギャップの目安は1.0~1.5%以上と言われています。覚えておきましょう。
他人資本でイールドギャップ適正以上にし収益率をあげる
レバレッジ効果とは、ローン(他人資本)を利用することで、自己資本だけで購入するより高い収益率で運用することです。
前述でも述べましたが、イールドギャップを理解するためには、「不動産投資は金融機関との共同事業である」という捉え方をするといいでしょう。不動産投資ではレバレッジ効果を高める「融資」という形で金融機関からお金を出してもらうので、利益分配には別のルールを当てはめなければなりません。
その利益の分け方を決めるのがイールドギャップであるということです。
例えば、都心立地のリスクが少ない表面利回り約5%の築浅中古ワンルームマンションを、レバレッジ効果が期待できるローン利用することで自己資金をCCR10%以上で運用できるようにすること、これがレバレッジ効果です。Jリートもこのようなテクニックを使い、配当を出しています。
表面利回りとは、年間の家賃収入を物件価格で割ったものを比率化したものです。
それに対して年間のキャッシュフロー(年間家賃収入-ローン・管理費修繕積立金等の支払い=手元に残るお金)を投下資本で割ったものをCCRと言います。
CCRとは、「Cash on Cash Return」の略で「自己資金収益率」を意味し、以下の式で表されます。
「CCR=年間キャッシュフロー額/投下自己資金額×100」
レバレッジ効果はCCRで判断
物件を購入する時に現金のみで購入する場合は、判断基準は利回りです。しかし、レバレッジが期待できるローンを利用して物件を購入した場合、判断基準は費用対効果であるCCRで判断する必要があります。
融資を受けて不動産投資をする場合には、利回り以上にCCRの%が高くないと意味がありません。レバレッジは適正か、レバレッジが効いているのか、効いていないのかの判断は、CCRが購入物件の利回り以上になっているか、なっていないかです。購入する前に、CCRが利回り以上になっているか確認しましょう。
例えば、利回り5%で2000万円のワンルームマンションを購入した場合、頭金を200万円入れて年間のキャッシュフローが30万円得られたのであれば、CCRは15%になり、現金で購入するより高い費用対効果が生まれます。これが、レバレッジ効果です。このように不動産投資では「融資」という形で銀行から借入金を、利益分配には別のルールを当てはめなければなりません。
レバレッジ効果を最大限にいかすためにCCRを高めることが必要不可欠です。
CCRを高めるためにも繰り上げ返済を行い、キャッシュフローを良くすることを強くオススメします。
繰り上げ返済を定期的に行い、キャッシュフローを良くしていけば、CCRを高めることが出来ます。
不動産投資成功の第一歩…
このようにイールドギャップを活用し、レバレッジ効果を最大限に活用する購入計画をたてることが、不動産投資成功への基礎的な第一歩と言えるでしょう。
不動産投資を成功させる鍵はイールドギャップ+レバレッジ効果にあります。
冒頭でも述べた通り、イールドギャップの目安となる数値は2%以上と言われています。
イールドギャップが2%以上の物件で、他人資本を利用し、レバレッジ効果を高め、いかに収益性を良くしていくかが大切です。
昨今では投資ブームがあり、有価証券(株式投資)や先物の様ペーパーセットの運用されている方も増えてきました。
唯一資産運用の中、税金対策、税金を操る事が出来るのは不動産投資だけになりますので、他の資産運用と比較していただければと思います。
プロに頼ることも必要
不動産投資を一人で行うにはそれなりの知識が必要です。
本業の仕事と並行して不動産投資についての勉強や情報収集して調査を行うのは大変労力がかかります。
期間としても長期的であり、その間に様々なトラブルが起きますし、一人では日常生活にも影響が及びかねません。
一人で大変だという場合には、投資用不動産を扱っている企業・法人などのプロに頼る事をオススメします。
物件を購入するのに良いエリアや、購入後から売却までの運用方法など時間をかけず話を聞くことが出来ます。
プロに頼るのも一つの手段であることを覚えておいてください。
更新日:2023年1月14日