暮らしに不安を感じている高齢者は全体の8割

年間所得200万円台の世帯が一番多い

老後破産は高年収のサラリーマンにとっても、決して縁遠い言葉ではないということをご理解いただけたと思います。それでは実際に高齢者はどのような生活をしているのでしょうか? それを確認しながら、老後破産を現実にしないための対策を考えていきましょう。

厚生労働省が平成22年に発表した「国民生活基礎調査」によりますと、高齢者世帯1世帯当たりの総所得の平均は約307万円で、月々の収入に換算すると約25万円で生活しているという計算です。調査の中では、公的年金以外にも平均十数万円の生活費を得ている結果となっています。

しかし、同調査における「高齢者世帯における公的年金・恩給の総所得に占める割合別世帯数の構成割合」では、「公的年金・恩給の総所得に占める割合が80~100%未満」の世帯が63・5%、100%の世帯が7.3%と合計で7割を超えています。

また、私が代表を務める和不動産が行った「60歳以上の生活に関するアンケート」によりますと、現在200万円~299万円未満の収入で暮らしている人が、一番多いという結果になりました。また約9割の人が、年間500万円未満の収入の中で暮らしている現状が明らかになりました。この結果から、多くの人が決して特別派手な生活をしていないことが窺えます(※「和不動産」が実施したアンケートは、ポータルサイトCMサイトの会員に対して行った結果です。サンプル数はいずれも1000人を超えています)。

8割が現状に不安を感じている

そういった暮らしの現状に「少なからず不安を感じている」人は多く、生活に不安を感じながら生きているというのが現状です。

「現役世代に対して実施した老後に関するアンケート」でも、約8割が不安を感じており、将来に対する不安は国民的な問題とも言えます。

これを言い換えると、8割の人が将来の社会保障に対して期待できないと考えているのと同時に、老後の不安を解消する術をイメージできていないということです。これは、日本人の金融リテラシーが低い証拠でもあり、解消できる術を学習していくしか方法はありません。金融リテラシーとは、お金を上手に管理したり、注意深く使ったりするための知識や判断力を言います。これが欠けていると社会人として経済的に自立し、より良い暮らしを送っていくことができません。幼いころに教えられた「無駄遣いはいけない」といった言葉も、金融リテラシーの基礎的な知識の1つです。

 

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