貯蓄1000万円、年金月額20万円だと老後破産する時代

貯蓄が1000万円あっても老後破産する!?

老後破産になりやすい人には、意外な特徴があります。定年退職時に1000万円以上の貯蓄があり老後の備えが十分であると思われた人に多い傾向があります。かつて、そこそこの企業で働き、企業を退職する際には退職金も得られていた人たちです。

確かに1000万円程度の貯金額では、何か予想外のことが起きるとすぐになくなってしまいます。例えば、妻が有料老人ホームに入ったと仮定してみましょう。費用の相場は月額約20万円。夫婦の収入が厚生年金の月額約20万円だけなら、年金はすべて有料老人ホーム費用に消えてしまいます。夫が貯蓄を切り崩して月14

万円で生活すると仮定すれば、1000万円の貯蓄は約6年で底をつき、無貯金状態の生活に突入です。

平成23年に行われた総務省の家計調査によりますと、65歳以上の世帯の平均貯蓄金額は、2257万円となっています。しかしそのうち約75%の世帯が、貯金額2000万円未満です。もし何かしら特別な支出を1、2度強いられたら、貯金が底をつくのは目に見えて確実と言えます。

 

再雇用に期待しすぎるのも危険

貯蓄額や年金額が少なくても、自分は定年後も働くから問題ないと思っている人も多いでしょう。しかし、健康上の都合や身内の介護で働けなくなることは、十分に考えられます。

近年、高齢者の働く意識も大きく変化しており、内閣府の「平成26年版高齢社会白書」によりますと、65歳を超えても働くことを希望する人の合計は50・4%で約半数に及びました。働くことを希望する理由は「生活費を得たいから」が76・7%と最も多く、定年後も働くことを余儀なくされている人が多い現実が浮き彫りになっています。実際、働く高齢者の割合は増え続ける傾向にあり、平成26年時点で高齢者の就業数は681万人と過去最多の記録です。これは、私たちを取り巻く社会環境は老後も働かなければ暮らしていけないように確実に変化していることを示しています。

高齢者が働けるのは、再雇用という制度があるからです。しかし、2016年に最高裁判所で再雇用時の賃下げは違法という判決が出たため、再雇用という制度自体が見直され、選択肢が狭まることも予想されます。これからは、再雇用に慎重になる企業も増えるでしょうし、健康上の問題で働けないこともあるでしょう。老後のプランを立てる際に、労働による安定収入を期待しすぎるのは危険です。

 

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