68歳まで働かないと現在20歳が現状の年金額の水準をもらえない

現金と年金

公的年金制度の財政検証結果公表

厚生労働省は先日、公的年金制度の財政検証結果を公表し、公的年金制度の改革が急務であることが見えてきました。

経済成長率が最も高いシナリオでも将来の給付水準は、今より16%下がり、
成長率の横ばいが続くケースでは3割も低下します。

財政検証は5年に1度実施する公的年金の「定期健診」に当ります。
経済や人口に一定の前提を置き、年金制度への影響や給付水準の変化を試算します。

「夫が会社員、60歳まで厚生年金に加入、妻は専業主婦」というケース

今回は上記の場合の6つの経済前提を想定、2115年までの見通しで「所得代替率(夫婦世帯の年金額)」の推移をはじきました。
政府の目標は50%以上を確保する事です。2019年度現在、は現役手取り額平均35.7万円に対し年金額は22万円で、所得代替率は61.7%です。

 

6つのシナリオのうち、例えば、経済成長と労働参加が進む3つのケースでは所得代替率は50%を維持できます。
前回の財政検証と比べると所得代替率はわずかに上昇しましたが、これは女性や高齢者の就業率が想定より上昇し、年金制度の支えが増えたためです。

・29年度以降の実質賃金上昇率が1.6%、実質経済成長率が0.9%という最も良いシナリオでも所得代替率は16%下がってしまいます。

・成長率が横ばい圏で推移する2つのシナリオでは50年までに所得代替率は50%を割り込み、

・マイナス成長のシナリオでは、国民年金の積立金が枯渇し、所得代替率は36~38%なります。

政府が目指している50%の給付水準を維持するためには、保険料率の引き上げ等、何らかの対策が必要になります。

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2004年当時の見通しに比べる給付抑制の期間は長期化

今の年金制度に改革された2004年当時の見通しに比べると年金財政のバランスを取るために給付抑制の期間は長期化しています。2004年の想定では2023年度の19年間で給付抑制は終了する計画でしたが、今回は、最も経済状態の良いケースでも、今後27年間は給付抑制を続けなければならないという結果でした。2004年は、現役世代の保険料負担の増加、引退世代の年金給付抑制が改革の両輪でしたが、保険料の引き上げは進んだものの、年金額を抑える「マクロ経済スライド」は2回しか発動されず、そのことが将来世代の給付水準を押し下げています。

厚生労働省は今回の検証で、若い世代が何歳まで働けば、今年65歳で年金受給が始まる受給者と同じ水準の年金をもらうことができるかを試算しました。
それによると成長率が横ばいの場合、現在20歳は68歳9カ月まで働いて保険料を納め、年金の開始年齢も同様に遅らせる必要があります。働く期間は今より8年9カ月長くなります。
公的年金の受給開始年齢は65歳が基準。受給開始は60~70歳の間で選ぶことができ、開始年齢を1カ月遅らせると、毎月の年金額は0.7%増えます。)

 

家賃収入

長く働ける=年金受給の年齢が引き上げられる?!

人生100年時代に向けて、定年も延され、働ける期間が長くなるのは良い事ですが先々、経済成長が鈍化するようなことがあれば、年金の給付水準が下がってしまい、また給付抑制期間も延ばされることにもなりかねません。
現在でさえ、公的年金だけではゆとりある生活ができないと言われています。そのようなわけで、私達は、自助努力として、何らかの準備をしなければ、老後が経済的に大変なことになるのは目に見えています。
「年金+α」を考えて、資産形成をする必要があるのが明確になったのではないでしょうか。早い段階ならさまざまな方法で預貯金以外の資産形成の方法が考えられますので、一度検討されてみてはいかがでしょうか。

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