寄せられた相談からわかる不動産投資のポイント ◆地方中古区分ワンルーム編◆

なぜ、高利回りの物件が並んでいるのか

次にご紹介するのは、地方のワンルームマンション経営を行っている人の事例です。ズバリ、地方のワンルームマンションのデメリットは、運用コストが高いことに尽きます。

最近では、不動産投資を行う際に、参考としてポータルサイトをご覧になる人が多いのではないでしょうか。ポータルサイトの良いところは、たくさんの物件情報が閲覧できることです。逆にデメリットとしましては、ポータルサイトに記載してある利回りを鵜呑みにしてしまうことが挙げられます。ポータルサイトには必ず利回りが記載されているので、利回りが高い物件ほど優秀な物件であるという錯覚をしがちですが、これは大きな間違いです。

ポータルサイトに掲載されている物件は、マンションやアパートを売りたい人が、売りたい値段で掲載している物件になります。当然、売る人は少しでも高い価格で売りたいわけですから、高利回りで売る必要はありません。それでも、高利回りで売らなければいけない事情があるから、高利回り物件が掲載されているわけです。これは、地方の中古ワンルームマンションに限ったことではなく、高利回りで売られている物件に共通のことで、その理由をこれから説明していきます。

地方の中古ワンルームマンションのオーナーからよく相談されることは、原状回復費用のことです。利回りを重視して物件を購入した割には、お金が残らない。特に原状回復の場面では、2年間で得た収益がすべてなくなるぐらい費用が、かかってしまうという悩みも多々あるようです。

これは、表面利回りには記載されていない運用コストが、収益を圧迫していることを意味しています。

 

家賃が安いのに管理運営コストが高い

不動産は、建物管理・賃貸管理などオーナーの手を煩わせないように専門の管理会社が管理を行っています。しかしながら、管理というのは人の手による作業が多いのも現実です。そのため、家賃が高くても安くても、物件が地方であっても都心であっても、管理するコストはほとんど人件費なので、大きな差はありません。

仮に毎月の建物管理費が1万円だった場合、家賃が10万円の物件であれば家賃に対して10%の経費割合ですが、家賃が5万円だった場合には経費割合が20%まで上昇します。

これが、表面利回りは高いのに収益が残らない構造になります。地方のワンルームマンションは、表面利回りが高いけれども、家賃が安いというのが特徴です。そのため、管理運営コストがかさむ傾向にあります。これは、地方のワンルームマンションだけではなく、家賃が安い物件すべてに対して言えることです。

そのため、利回りが10%の物件でも、経費が40%かかっていたら実質利回りは、6%まで落ちるという結果になります。そこに空室率や家賃の下落率を加味すれば、さらに実質利回りは下がると言えるでしょう。

また、原状回復の費用も加えれば、収益が無くなることも現実としてあり得ます。

2万5000円の部屋の原状回復費が50万円!?

あるオーナー様は、札幌のワンルームマンションから毎月2万5000円の収入を得ていました。これは、実質利回りに直したら10%を超える高い数値です。しかし、入居者が2年で退去することになり、その時の原状回復費用が、50万円を超えた請求書が送られてきたことにビックリして相談に来たことがあります。

これには、原状回復以外にも洗濯機の交換やエアコンのメンテナンス費用も含まれておりますが、2年間の収益がほぼ吹き飛ぶという結果になってしまいました。当然、原状回復費用や住宅設備の交換費用は、家賃が高くても安くても費用の差はほとんどありません。こういった費用もオーナーの負担になります。

家賃が安い物件というのは、コストの支払いが賃料に対して割高になることが一番の問題です。また、学生相手に貸しているワンルームマンションなどは、2年間でキャンパスが変わることや、就職のタイミングつまり4年間で退去することが多いので、トータルの原状回復の回数そのものが増えます。収益を増やしたいがために、地方の区分ワンルームマンションをたくさん購入された人は、手間ひまがかかる割に収益は残らないと愚痴をこぼしていました。高い利回りだけを期待して物件を購入するのはあまりに危険です。もし購入されるのであれば、すべての経費を引いてから収益を計算して物件を購入しないと収益が残らない物件を購入し、後悔するという結果になりかねませんので注意してください。

 

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