寄せられた相談からわかる不動産投資のポイント ◆中古一棟RC(鉄筋コンクリート造)物件編◆

「失敗しない」不動産投資とは

私が代表を務めます株式会社和不動産では、毎週水・土・日を中心に年間150回ほど不動産投資セミナーを開催しております。参加者の割合は、もうすでに不動産投資を始めている人が半分、これから不動産投資を始めようと思っている人が半分といった割合です。

その中で、もうすでに不動産投資を始めている人から、セミナー後に所有している物件の件で、ご相談を受けることが多々あります。しかし、これらの相談は、先程申し上げた通り、自分のレベルを超えてしまった不動産投資を行っているが故に、抱えた問題であることがほとんどです。

老後破産を回避するために行っているマンション経営の運用で困っていたら、老後対策の意味もありません。マンション経営も、もちろんリスクがあります。ここでは、私たちに寄せられた相談事例の特徴をご紹介し、不動産投資のリスクとリスクに対する対処法を理解し、「失敗しないことを第一にした不動産投資」とはどのような不動産投資なのか確認していきましょう。

 

◆中古一棟RC(鉄筋コンクリート造)物件編

収益が大きい分、支出も多い

既に一棟物件を3棟お持ちで、その後に私が代表を務める和不動産で区分ワンルームマンションを2戸購入いただいたオーナー様の例です。

そのオーナー様は、不動産投資を始められて2回確定申告を実施しています。当初の目論見では、年間400万円ほどプラスの収入が入る予定でした。しかし、蓋を開けてみれば2年とも赤字のまま確定申告という結果に。特に一棟物件の運用に困っていて、収益がマイナスになった主な原因をオーナー様はこう分析されていました。

「一番の原因は不動産取得税の支払いが多かったこと。次いで火災保険が高いこと。そのような、購入時期には考えていなかった費用がかさんだことが赤字の原因になりました。

さらに、空室を埋めるための広告費がかかったことです。1月から3月という繁忙期にまとめて空室になり、長い場合は入居までに4カ月という期間がかかりました。空室時に広告費がかかると家賃は入ってこないのに支払いは増えるので大変です。」

一棟物件のメリットは収益が大きいところ。また、デメリットは支出が大きいところです。

このオーナー様がお持ちの一棟マンションは、首都圏にある2億円前後のマンションで総戸数は

19戸。満室想定利回りでうまく回れば大きな収益を得ることができます。しかしながら、そう簡単にいかないのも現実です。

この場合、問題は大きく2つあります。1つは、規模が大きすぎて一般のサラリーマンには少し荷が重いということです。このオーナー様の誤算は、不動産取得税と火災保険が何百万円とかかってしまったことで、一般のサラリーマンが、一度に何百万円もの出費をするのは、実際難しいと言えます。しかしながら、不動産投資は、運用の規模が大きいと何かあった時の支出も大きくなりがちです。しかも、一棟丸々自分で管理しないといけません。例えば、エレベーターを新規で設置するとなると円程度のコストがかかるため、故障しないかどうかは一棟物件のオーナーにとって一番の心配事になります。

もう1つは、ある程度運用の規模が大きくなると所有する物件の戸数が増えるため、原状回復費用や空室時のローンの支払いなどがまとまってしまい、一度に多額のお金が出て行く可能性があるということです。

一般的に賃貸物件の人の出入りが多い時期は毎年1~3月、この時期に退去が重なります。入居者が退去すると必ず原状回復が必要です。併せて、入居者募集の際の広告費(通常は家賃の1カ月分)やローンを使っていれば空室時のローン支払いが、空室になった部屋の分だけかかります。このオーナー様は、原状回復と不動産屋に支払う広告費がこの時期にトータル200万円程度かかりました。

 

プロを相手にすることのリスク

こうした比較的大きな案件では、うまくいっていればそれを補うリターンがもたらされますが、逆にうまくいかなければその分大きいリスクを背負うことになります。

中古一棟物件は、建物のメンテナンス費用も自分で払う必要があり、その費用を毎年何百万円単位で請求されることになれば、普通のサラリーマンが手に負えないのは明らかです。

もちろん、オーナーに不動産業者並みの知識とスキルがあれば、数々の問題に対処できますし、業者を通さなければコストカットもできるでしょう。ただこれを一般のサラリーマンが実行するのは、リスクとしか言いようがありません。

さらに言えば、そもそも1億円を超えるような物件がなぜ売り出されたのかを考えることが必要です。1億円を超えるような物件の市場には、不動産投資に慣れたセミプロのような人が多数参入しています。そういった人が、物件を手放すということは何かしら理由があると言わざるを得ません。こういった物件は購入後に修繕が必要であることが、ほとんど、なぜなら、売主は修繕費用を払いたくないから売却するのです。ですから、購入後に修繕費がかかる見通しを持って購入しなければなりません。

一般的に売主が儲かるということは、買主は損するということです。逆に、うまく運用している買主は、売主から物件を安く購入しています。こういう大きい取引に素人が参入していくとあまりいい思いができません。自分の裁量を超えすぎた資産運用は、いくら収益が魅力的だからといっても避けることが賢明です。

 

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